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残念なセルフ解説 (※ネタバレ)

 作成中につき随時更新。

 自分で自分の作品の解説を書くほど恥ずかしいことってマジで無いと思うのですが、どうしても書きたいので書きます。作中に詰め込んだつもりなので、作中に書いてないことはできるだけ書かないようにしたいです。補足です。

 ※ネタバレ配慮ぜんっぜん無いので注意

  1. 1
  2. 20
  3. 40
  4. 60
  5. 80
  6. 死に設定たち

1

 湿っぽくて怪しい初回。マイクがめっちゃ粗末に扱われている。初期はものを粗末にする描写が多かった。マイクを真っ二つに折り捨てるのは無理。

 ロリコンの扱いもひどい。この傾向は、数年後に筆者がロリコンの切なさに気づくまで続く。ある意味それが反映されてるのが#2のミシマリ。

 キリウが他人の挙動にいちいち口を出さないのは、わりと最後まで一貫してるはず。口を出せば救えた人もいるし、口を出さなかったから救われた人もいるだろうから、一概にそれが良いか悪いかは不明。でもファンタジー小説の少年主人公がそれでいいのか。

2

 弟の話が初めて出てくる回。

 初期は双子について地の文で「似ていない」と何度か書いてるが、後々わかるように、本当はそっくりな顔をしている。矛盾が生じたアカシックレコード上では双子が「似ていない」ことになっている (150話) ので、ここらへんは地の文が嘘をついている。が、表現が稚拙すぎてただの矛盾みたいになっちゃった。

 電波塔の監視とは結局何だったのかというと、土地ごとに異なる電波塔の設定値を正しい範囲内に保つための作業。ただし設定値を変更するには権限が必要だから、この頃は、地上の人は値を中央に報告する作業だけを請け負っていた。

 計器をシンセに例えたがる。他にも、キリウが音楽に興味があるっぽい描写はたびたび出てくる。

3

 ユコ登場回。女の子がめっちゃ強いのはファンタジー。たぶん見た目よりウェイトがあるタイプ。ただ一応、アドレナリンの出方がおかしくてタガが外れやすいとか、なんだかんだ勝てる状況をちゃんと判断しているだとか、そういう感じだと思う。思うだけ。

 アンケートの年、D6D8はHEXで55000。今思うと、年月日の年だけHEXなのはマジでダサい。こっそり全部直したいくらいダサい。ただこれも一応、箱庭の作者が現実世界をモデルにしてしまったせいで、中途半端にグレゴリオ暦なんだと思う。思うだけ。

 アラビア糊のアラビアは、辞書データだけ存在するせいで、作中の人物にはなんだかわからないもののひとつ。ナポリタンとか宇宙とかと同じ。

4

 悪魔についての説明回。不老のキャラというと、どうやって生活してるんだろうなあとか考えるんだけど、身体がずっと若くて元気なわけだから、案外永遠にその日暮らしができるんじゃないかと思ったり。

 するとやっぱり住むところと仕事がネックになるけど、日陰者街はその点ぜんぜん困らない。仕事はいっぱいあるし、保証人こそ必要だけど子供の一人暮らしもザラ。だからあんまり悲壮感が無いし、キリウは普通に悪人。

 この頃のキリウは情報がぎっしり詰まった電波を至近距離から浴びてるせいで、本来の生物としての電波の受信機能に少し異常をきたしている。キッシュ街の人 (69話) 状態。

5

 がれきの上でキリウとユコがしゃべってるだけの回。今読むと、ユコがしれっと街の外に出ているのがレア。

 ベタベタだけど、この世界のほとんどの人は、世界の変なところに目を向けないようになっている。電波がそう仕向けてるので、電波塔に近い街の人とか電波を長い間浴びてきた大人ほど、そういう傾向が強い。

6

 世界はリコピンの見た夢回。

 キリウの頭にトマトが詰まってる話はこの後も度々出てくるが、特に意味は無い。最終的には巨大なトマトの夢を見るようになるけど、やはり意味は無い。ほんとに無い?

7

 一応ルヅ登場回。この世界にはガソリンが存在する。

 関係ないけど、現実ではこの数年で喫煙者に対する風当たりがすっかり強くなった。ブラックデビルというタバコは販売終了した。ブラックデビルは巻紙が黒くて、煙が痛くて甘い香りがする。なお、イドピカは喫煙者がたびたび出てくる (ルヅ, ヤマテ氏, I.D.) が、筆者は喫煙者ではない。

8

 ラーメン屋さん回。しなちくって固有名詞も、登場人物たちはシナが何なのかわからない。

 ここでわめいてる妖精は後に名前が出てくるラジオDJのE.A.だけど、今思うとこんな広い世界でキリウと出会えてるのが奇跡すぎる。実際、当初はこいつらのラジオ局を最後まで引きずるつもりはなかった。でも#2を書いてて、だんだんキリウが精神的に追い込まれていくにつれて、キリウを救えるのがこいつらだけだと気づいたあたりから軌道修正した。

9

 ノリだけの回。

 愛という単語が出てきたから書いておくと、キリウはLOVEとLIKEの区別がつかない。これはキリウが誰でも彼でも友達扱いするのと根底が近い。LOVEに憧れているが、実際にはLIKEしか持っていない。ここらへんは206話で伝えたかったのだが、伝わってなかったら無念。

 LOVEとLIKEに対するスタンスは、わりとキャラごとに決まっている。

10

 お前って本当にクソ野郎だな!!

11

 トラン登場回。骨精霊って表記はだんだんしなくなっていった。特に#3では書籍名を除いて一回も使わなかったけど、それは当事者のI.D.がメインキャラで、人間目線の骨精霊って言い方が合わなかったから。

 が、今読み返すとこれ、最初に出てくるモノグロが奇形のトランなのはかなり不親切。あまりにも分かりにくいので、これを書きながら少し書き足してしまった。

12

 果物ナイフ回。謎の「金属イオンは思春期の迷いを消し去ってくれる」言説が初出。

 イドピカは全体を通してリンゴとトマトがよく出てくるが、特に意味は無い。ただ、キリウが赤と青なので、白黒以外では赤いものと青いものがよく出てくる。

13

 箱入りの銀色のリンゴはジュンからのおみやげ。コランダミーが無理やり送ったから無記名だった。ジュンは地理的にかなり離れたところにいるはずなので、たまたま盗まれたリンゴの転送先あたりに居たらしい。

 キリウの謎の仕事シリーズは、いつもできるだけ意味不明なものを考えて書いていた。「結婚式に香典を叩きつけて帰ってくる」とかは、今はもう思いつく気がしない。

14

 しれっと永田町とか書いてるけど突っ込まない。この話はかなり短編のノリ。当初はこういうデタラメな話が多かった。話がどんどん暗くなっていったせいで、#2あたりからはこういうノリは無くなってしまった。

15

 車が少ない世界なので、元手さえあればタクシー運転手はわりと儲かる職業だと言われているが、日陰者街では車もすぐ壊されたり部品を盗まれたりするので大変らしい。

 関係ないけど、自分が書いたにしてはわりとクスッとくる文章。

16

 ユコは笑いながら人を殴るタイプではない。どちらかというと、殴ったり殴られたりというシチュエーションにホコホコするので、こういう状況も楽しいとは思っていない。キリウは少しユコのことを誤解している。

17

 出会ってしまった回。ユコとルヅは互いを友達の友達だと思っている。友達かはともかく、そう思っている。

 キリウは、少なくともユコが自分で自分の身を守れるようになるまではルヅに会わせたくなかった。でもキリウはこの街では有名人なので、キリウが女の子を拾ったこと自体はルヅも知っていた。

 余談だけど、ルヅのモデルは昔ネットの掲示板で見た荒らしコテハン。もちろんキャラとして作り直してはいるが、ゼロから自分で考えたキャラならこうはならなかったであろう箇所がいくつかある。

18

 だいたい「○○の夢」というサブタイトルの話ほど夢じゃなかったりする。

 キリウの髪が日焼けしているという描写がある。特に初期は人物の見た目の説明が少ないので、ちょっと珍しい。

19

 地味に白い虫が初登場回。紙飛行機を裏返したような、という形容はこの頃からある。サイズは「チビッコの手のひらより、少し小さいくらい」。10センチ前後?

 モブの子供がひどい目に遭っている。わりと老若男女ともひどい目に遭うので、平等な小説である。

20

 イドピカというタイトルとカレイドスコープという単語は関係あるけど、実際それほど意味は無い。すべては自殺した神様の部屋の中にしか存在しなかった。ろくな結末は無い。

21

 ベランダに勝手に荷物を置いていかれるルヅの回。窓から灰皿を投げ捨てるような奴をフィクションのキャラとして受け入れてくれる人に感謝。

 ルヅは本当に相手が死ねばいいと思って「死ね」と言う。死ねと言われて死ぬような雑魚は眼中に無いし、どんなに強い奴でも死ぬときは死ぬと思っている。

22

 青旗回。青旗ってなんだよ。

 感情を持つリンゴにまつわる話は、なぜかこの後#3までちょくちょく出てくる。或田教授が感情を持つリンゴを作ったせいで、この世界ではリンゴを食べるのが残酷な行為になってしまった。

 キリウがリンゴを食べる描写は全体通して複数回出てくるけど、あんまり意味は無い。ただ、嫌悪感のある描写が多いトマトと違って、リンゴはわりと普通に食べている。そしてなぜか、食べものとそれを食べてる人物との精神衛生が連動している箇所が多い。

23

 肘鉄回。兼、日陰者街の説明回。

 日陰者街には、明らかにダメな人と、見た目まともだけどダメな人がいる。昼間に出歩いているような人は、見た目まともだけどダメな人が多い。夜に出歩いてるような人は、明らかにダメな人。同じ人でも昼と夜で変わるらしい。だから昼に見ると、治安が悪くて変な人が多いだけの普通の街かもしれない。

24

 絶縁体 (ブラックボックス) は電波を遮断する物質。この箱にものを入れると、電波が届かなくなって崩れてしまう。或田教授がやったことは、独創的な犬種をつくるためにコーギーが火を吐くまで放射線を照射するような真似だったかも。

 電波が届かなくなったオブジェクトはゼロとイチに戻って、見た目は透明な液体になる。

25

 電波塔監視のアルバイトは地域によって条件が違う。というか、アルバイトという形態をとってる地域自体が限られている。

 黒い人影は、ちょっとバグってて見た目がちゃんと描画されてない生き物。キリウが変なのはもともと。特に意味も無い。

26

 悪魔というものが社会でどういう扱われ方をしているのか回。

 日陰者街はテキトーだから、キリウにとっては生きやすい。実際、キリウは昼も夜も知り合いが多い。ルヅはべつに、キリウの中では悪魔という属性が貶しやすいから貶してるだけで、他にもっと面白い属性があったらそっちを貶す。悪魔だから貶してるわけではないし、何の非が無くても貶す。

 ちゃんとご飯を食べているので健康。

27

 無言電話回。ユコは生家に執着がある。特に含みは無くて、マジでただの嫌がらせ。

 たまに、自分が書いたとは思えないくらい好きな感じのセンテンスがある。「そしてこの世は強いとか弱いだけでは語れなかった」のくだりは好き。

28

 街外れの第四十六倉庫回。今見ると、鳩はキリウの中には居ないのでは?と思う。

29

 キチガイ弟がいる夢回。お茶のエピソード自体は史実らしい。弟は、通しで見ると粗暴なシーンが多い。

30

 ペットショップ回。友達の友達同士なので、ユコとルヅはそれなりに喋ることができる。

 ルヅの「ユコがキリウの書類上の娘」という勘違いは、言葉では理解しているけど感覚の上では最後まで引きずる。話が煩雑になるから書かなかったけど、ルヅ自身が捨て子なので、親という存在に思うところがあるからかもしれない。(こういうのここで書きすぎるのもクソだと思うから、番外編にとっておく)

 ルヅはトランが好き。というか、三角の耳がついた生き物が好き。

31

 未亡人とキリウ爆発回。この頃はまだ暴力シーンが淡々としてて、そういう作風にしようと思っていたことがわかる。話が進むにつれてだんだんグロがしつこくなっていったのは本意じゃなかった。ただの変態。

 書いた時にはまったく意識してなかったけど、今読んだら前回のユコの「そんなものでキリウが殺せると思ってんのね」とリンクしていて感心した。

 関係ないけれど、昔もっとGoogle検索がとりとめのないものも表示していた頃、このサブタイトルにつられてアクセスしてくる人がたびたびいた。AIが発達して、そういうのは無くなった。

32

 キチガイ弟ひとり旅回。帰り道なのでひとり。でも、よっぽど遠くにいたはずなので、適当にチートしながら帰ってると思われる。

 キリウが自分に親がいたことを忘れてるのは本当。だからキリウは精神的には孤児ではない。ジュンは忘れられない。

 たぬたぬはお気に入り。今書いてたらもっと引っ張った。

33

 着地失敗して死にかけるキリウ回。

 この頃の白い虫は、キリウから世界に対する嫌悪感みたいなのが強く反映されてるので、普通に気持ち悪い。嫌悪感というか、中二病 (※邪気眼じゃなくて。中二病) だから。ただ、実際にはどこぞの庭師がキリウを守ってくれようとしているものでもあるので、電波による体調不良はちゃんと治ってる。治らなかったのが、キッシュ街の人。

34

 世界の真ん中回。それらしいことを言ってるけどこれ自体は夢。でも、この頃には中央が真っ黒になってしまっていたのは本当。

 ところで#2以降で顕著なんだけど、モチベーション維持のために各話にひとつくらい、書いてて楽しいだけのシーンを入れることが多い。この回はたぶん、キリウがちょっと痛がるところ。

35

 キリウが共通の友達回。

 どうも初期は妙に生々しいというか気色悪い描写があって、読み返すとたまにびっくりする。感染症患者の血とか。ユコが嘔吐する描写は入れたかったから入れた。

36

 ユコの日常回。ユコの暴力性には少なからずキリウが関係あるのは間違いない。ただ、キリウは本当に善意というか、ユコがこの街で生きていけるようにという思いやりから言ってる。ユコもそれは解っている。解っちゃいるけど、簡単には言えない。

 この回では名前が出てこないけど、モリは謎。でも日陰者街にはわりといるタイプ。

37

 電話をかけまくるキリウ回。何の意味も無いサブタイトルシリーズ。

 パイロキネシスは謎。あってもなくてもいい。それより、ここらへんのキリウは妙に或田さんのことに興味津々で謎。たぶんこんな感じで、日陰者街でもあっちこっちに首を突っ込んで顔を広げていったんだと思う。#1のキリウは、定住してるし家族も友達もいるしでとても元気。とか言うとちょっと切ない。

38

 精神病院回。この回のキリウは頭がおかしい。質問してからの「それ以上俺を巻き込まないで」は今見てもひどい。

39

 キリウとジュンの思い出回。あと、線路の横を歩けるっていう説明。

 空色と白が輝いてるような文章を書きたかった。今見たら、どちらも筆者の空想の中にしか無かった。

40

 コランダミー登場回。コランダミーのことは#2の終盤で色々出てくる。

 #1のコランダミーは、ジュン (持ち主) と一緒に居るから主体性があって生き生きしてる。コランダミーがスピリチュアル系で微妙にアホなのはスペック通り。性格や仕草はジュンの好みが反映されてるけど、微妙にロリコン説あり。

 コランダミーの手癖が悪いのは、ジュンがまだキリウより悪事に抵抗があって、一緒に業を背負ってくれる人が欲しいとか考えてしまってるから。これは141話参照。

 人形が食べたり寝たりするのはオプション。ジュン自身は味音痴だったりでアレだけど、コランダミーにはちゃんと食べたり寝たりしてほしいと思ってるので、潜在的には健康。

41

 日刊虚言プランター回。ジュンが魔法を使えるようになった経緯の説明。

 「自分に備わった魔法の力を消すことだけはできない」制約ってのは、本当のところはこいつ自身がつけたものじゃなくて、与え方が悪くてたまたまそうなってしまったというだけ。魔法ってのは書き込み権限のことで、権限はIDに対して設定できる。付け外しも可能 (190話)。

 実際、この悪魔のせいでテストは中央に帰れなくなったし、中央がワンオペに戻って世界がおかしくなったし、ジュンの人生は狂ったし、キリウも色々引きずる羽目になったので、ストーリー的にはかなり元凶っぽい存在ではある。ただ、こいつ自身は単なるバカ。

42

 勝手に上がり込んでくるユコ回。ユコは幼いころはキリウと一緒に暮らしていたわけで、ある意味実家。

 キリウはどこでも寝られる代わりに布団で寝るのが苦手なので、畳の部屋で暮らしたい。モリは謎。一応、打算抜きでそれなりにユコのことは好き。

43

 たい焼き回。キリウとルヅが元同業者だったことの説明。

 ルヅはキリウが薄情なことを知ってるので、縁を切りたくなるまでは絶対に足をそろえて金を返さない。キリウはルヅにいじめられているので、早いところ過去の友達の一人にしてしまいたいが、なんだかんだで友達だと思っているので非情になれない。

 同じものを食べての感想が二人で違う。

44

 パルミジャーノん君回。パルミジャーノ・レッジャーノ、ペコリーノ・ロマーノ、グラナ・パダーノはチーズの名前。ナポリタンと同じで、これも辞書データ上にしか存在しない言葉。

 トラクターで峠を攻める或田さんは好き。っていうか、この話自体にあんまり意味が無いけどわりと好き。或田さんが何と戦ってるのかは謎。植物愛護団体とか言ってるけど、特に意味は無いのではっきり書かなかった。

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 切符の数字を足して10の回。ユコはカツアゲをしない。

 ユコはアドレナリン中毒みたいな何かなので、蹴っても殴っても平気だが、気が抜けるとぶっ倒れる。アドレナリン中毒とかいうものが実在するかは不明。

 ものすごく無責任なことを言うと、ユコの背景についてどれだけ本編で書けたかあまり覚えてない。書きながら決めていったところもあるし、書いてるうちにキリウの非がかなりあるような気がしてきて、衝動的に胸倉を掴む (62話) 羽目になってしまった。

46

 ジュンちゃんミーちゃん列車の旅回。地上に黒いがれきが染み出してきてる。

 今思うと、魔法が使えるわ実在しないものが見えるわで、ジュンは設定を積みすぎ。実在しないものが見えるという設定は、ストーリー上は意味があるけど、世界の秘密とは何の関係も無い。この設定をどうするか、正直#2の途中くらいまで悩んでたから没設定がいくつかあるんだけど、キリウを精神的に追い詰めていく方向性になったあたりで、本当に個人的な幻覚ということにしてしまった。もともとジュンと同じものが見えてないことでキリウが隔たりを感じてたので、そこを使っていった感じ。

 ジュンはLOVEとLIKEの区別がつく。区別をつけた上でコランダミーは友達だと言っていて、LOVEとLIKEが入り混じった尊い感情を抱いている。

47

 白ネズミと結婚する気でいたキリウ回。このサブタイトルやりたかっただけ。

 落ちてきた星をキリウとジュンが見に行った話が初出。なお、教授が白ネズミに知恵の実を与えた理由は不明。

48

 ジュンちゃんミーちゃんお祭り回。二人の馴れ初めの説明。

 手でピースサインを作るシーンはいくつか書いた気がするが、確かどれも本当は中指を立ててる。……と書いてから探したが、そんな不穏なピースを作ってるシーンはここしか無かった。あれ?

 ジュンが変な味のするものを食べてる。コランダミーは味が分からないので、ジュンが不味そうにしていなかったら、焼き○○が不味いことが分からない。

49

 クロスワード回。キリウとユコの関係性の説明。

 どちらかと言えばユコを友達にしたがっているのはキリウ。ユコは、キリウが友達だと言うから友達だと思い込んでいるところがある。

 えんぴつを齧るユコがお気に入り。爪を噛むとか壁に頭をぶつけるとか、ストレスが溜まってる子供みたいな行動をさせるのが好きなのかもしれない。そしてちゃんとご飯を食べているので健康。キリウと一緒にいる人は、まともなものを食べてることが多い。

50

 トランの日常回。トランはモノグロ基準では知能が低い方のはずだけど、読み返したらそこまででもないような。ユコはひとりだと不健康。ストレスが胃に来るタイプ。

 個人的には情景が思い浮かぶので好きな回。

51

 ジュンちゃんミーちゃん排水溝回。ジュンはくだらないことに魔法を使う。作中でジュンが魔法を使えることを知っている人物は、結局最後まで例の悪魔ただひとりだけ。

 またジュンが変な味のするものを食べてる。コランダミーは豆腐とか食べる。

 どうでもいいけど「ぶちまけた塩素のにおいで目が溶けてゆく」のくだりはトレインスポッティングっぽい。

52

 霧雨に降られるキリウ回。キリウはいつも焦燥感に苛まれているが、この頃はまだそれに振り回されるほどではない。

 キリウは普通にプラスチックとか金属を食う。特に意味は無いし、不味いとは思っていないので一応健康。

53

 ジュンちゃんミーちゃん魚釣り回。ジュンが何をしているのかは謎。

 相変わらずジュンはまともなものを食えていない。コランダミーも味が分からないのでジュンが被弾するまで気付かない。ぶっちゃけ、登場人物に変なものを食わせると筆者が興奮するというだけなのかもしれない。

54

 モリの名前が出てくる回。筆者が蚕いじりをしてる頃に適当に決めた名前で、蚕の学名から。

 ユコの性質の描写はまんま『鉄コン筋クリート』のクロじゃねーかと思う。ユコは学ランを着てることがあるけど、特に意味は無い。ユコの暴力は二面性とかじゃなくて、普通にユコの一部で、考えてること自体は昼も夜も同じ。

 この頃のキリウは不定形っぽい描写が多い。謎だし適当すぎ。

55

 キチガイ弟が見る夢回。月についてのまことしやかな言説が初出。

 頭のネジの話はよく出てくるけど、特に意味は無い。ただ、ジュンはどちらかというとキリウの頭のネジを締める人。ショックドライバーは、上からトンカチで叩いて抜けなくなったネジを無理やり外す工具。

 歯車はジュンの幻覚。コランダミーには見えてる。

56

 不謹慎ケーキ回。

 いきなり、列車の路線についての解説が出てくる。確かこれを書いた頃に『メトロ2033』を読んで、列車の設定をちゃんと作らなければとモロに触発されていた。番号付きの路線は地上を生成した時に自動で配置されたもので、単純に連番が振られてるからそうなっていた。番号なしの路線は、後から地上の住人が自分たちで敷いたもの。連番だとわかりにくいので、そのうち連番の路線にも名前がつけられていった。

 ルヅは外で人を殺して帰ってきた。ルヅは他所から来た人間だけど、日陰者街に居るうちに頭がおかしくなった。でも差別主義者なのは元々だし、ネット掲示板も荒らしてた。

57

 ジュンちゃんミーちゃん最後のデート回。サイバーマリモネットもいるよ。

 ジュンは、自分が悪魔じゃなかったらどんな大人になっていたかとか本当はめちゃくちゃ考えてる。キリウの100倍は考えてる。でも立端があと25センチ伸びたらって、こいつら身長どれくらいだ?

 ジュンが無意識のうちに魔法で世界を書き換えてる疑惑はこの後も74話で出てくるが、それはやってないはずだと一応言っておく。その可能性を残しておくと何でもアリになっちゃうので……。

 アイスについてくる焼き菓子は、しびれた舌を治すはたらきがある。

58

 キチガイ弟の帰還回。ここからたびたび冒頭で出てくるポエムはジュンの記憶。『無数の電波が描く虹』ってフレーズは52話にも出てくるけど、確か電磁波のことを考えて書いたと思う。だから何だよ。

 この頃のジュンはキリウ以外どうでもいい。ルヅは掲示板荒らしてるくらいだから、無視されると面白くないというか、根はかまって野郎。

 身分証明書を捨ててどうこうってネタは、イドピカに限らず非実在電波少年キリウ君自体のテーマ。

59

 コランダミー傷心回。

 超レアなコランダミー視点の描写がある。人工物っぽさを出したかった。コランダミーは、本来ならこのあとジュンが死んだ時点で『持ち主』の状態が解除されてフリーに戻るはずだった。

 ジュンはキリウと別れた後、漫才師時代に一回ヒットしてる。だから『消えたあの人』のインタビュー受けてる。

60

 キチガイ弟に魔法で殴られるキリウ回。キリウの散髪嫌いっぽいものが初出。

 ジュンは旅人のうえ、手元に無くても覚えていられるくせに、収集癖がある。キリウは定住してるけど、持ち物にあんまり執着は無いし、ジュンと違って覚えていられるわけでもない。

61

 キチガイ弟がサイコダイブする回。冒頭のポエムはキリウと別れてからのジュン。

 ジュンはコンテキストの切り替えをサイコダイブ的に行う。もともと幻覚の世界に浸るのが好きだったせいで、#2のミシマリや#3のキリウと違って、権限を持ってても他人の情報を得るのに目はあんまり使わない。気が散るから、自分でそうしたのかもしれない。

 ジュンはキリウがいつおかしくなるか調べに来た。でも、キリウに混ざってた庭師に攻撃された。

62

 校舎の屋上で散髪回。どう考えても映画版『青い春』あるいは漫画『GOGOモンスター』のせい。

 キリウは友達 (ユコ) を悪く言われて腹が立ってる。普段は親代わりの自覚は無い。ユコは本当にキリウに感謝してるけど、心のどこかで憎んでる。それは自分をこんな風にしたことだと思うけど、自分の問題をキリウに押し付けたくない気持ちもあって、全部ひっくるめて、いっそ自分を生かしたキリウを憎んでる。でもキリウと一緒に居ると楽しいし、生きているのが嫌なわけでもないので、普段はそんな風に思ったりもしない。

63

 キチガイ弟が世界をぶち壊す回。ぶち壊したけど元に戻してるから、庭師がデータの不整合に気付いた (172話) 以外では誰にもバレてない。

 当時の方向性がはっきりしてなくて、ジュンがそれなりにまともみたいな書き方になってしまっていた。ジュンは、本来はキッシュ街の人と同じというか、電波塔に興味があるだけの普通の少年だった。それが電波塔に監視されてる妄想 (事実だけど) で、ちょっとおかしくなった。

 キリウがわりといつでもポジティブ電波というかテキトー電波なのに対して、ジュンはお花畑にこもってないとネガティブ電波になる。やはり忘れっぽい方が生きやすい。

64

 角砂糖工場長の角田さん回。キリウとジュンは同じ顔をしているので、色が同じだと見分けがつかない。

 どうでもいいけど、結局メインキャラに漢字やひらがなの名前の人が出てこなかった。

65

 日刊虚言プランター回その2。サイバーマリモネットもいるよ。

 目ん玉は、Eちゃん (E.A.) の真似をして「だぜ」口調になった。頭が良くないので無暗に「だぜ」をつける。Eちゃんの真似をするので、カブトムシも食べる。言わずもがなメカニックは#3に出てくるI.D.。この頃は幸せだった。

 本編中に書き忘れたかもとずっと気にしていたのだが、キリウがこいつらのラジオにメッセージを送り始めた時期についてこの話でちゃんと書いててよかった。本編開始100年前くらいだとすると、とっくにキリウとジュンが別れた後なので、ラジオにこつこつメッセージを送っているキリウの姿はジュンも知らない。

66

 キチガイ弟がユコに会う回。冒頭のポエムは故郷にいた頃のキリウ。

 ジュンは甘いものの味が特にわからない。一人称がぶれるのは、ベタだけど自分がぶれてるから。兄がアレすぎて、自分がしっかりしないとと思い込んで生きていた時間が長くて、色々と抑圧され気味。

 モノグロはたぶんIDで他者を識別してる。トランは、ジュンが権限を持っているから怖がっている。

 どうでもいいけど、片仮名のセカイは世界に比べて個々人の世界観のイメージ。今見るとこっそり直したいくらいダサイ。

67

 ルヅは人殺し回。オフだとかなり暗いタイプ。

 好きではないと言いつつ自分から越してきて日陰者街に住んでいる。人を殺し始めたのはこの街に来てから。

 バイク乗り。なんだかんだ一つ一つの街がデカいので、車だのバイクだのはあるとどこでも便利。でもこの街は治安が悪いので、きれいなバイクに乗っていると悪戯される。わざと置いておいて、寄ってきた奴に何かしてるのかもしれない。

 どうでもいいけど、昔は携帯厨って単語があった。携帯 (ガラケー) から掲示板に書き込んでると携帯厨って煽られてた。ルヅはコピペ荒らしをする携帯厨。

68

 テストの話。次に関係する話が出てくるのが#3だから気が長すぎる。

 テストは自立してて中央から箱庭をメンテナンスするキャラクターだった。でも白いちょうちょと出会って変わって、ふらふら地上を出歩いてるところを通りすがりの悪魔に目をつけられて、バラバラにされて権限を抜き出されて白いオブジェに変えられて世界の果てに捨てられた。

69

 キッシュ街のアイツ回。年だけHEXが本当に本当にダサくて自裁もの。

 健全な小説なのではっきり書かなかったけれど、この人は電波塔フェチで、電波塔に登って興奮してる。電波塔がメンテされずにズレすぎると、こんな感じで街がハチャメチャになってしまう。

 今見ると「上司もだんだん図々しくなってきていて(元からだけど)」がツボ。

70

 キチガイ弟が兄を撲殺未遂回。冒頭のポエムは漫才師をやっていた頃のジュン。

 キリウは身体の中に庭師の一部が混ざっているので、致命傷を受けても死なない。キリウが壊れないように庭師が守ってくれてるからだけど、キリウの一部でもあるから反撃する時は相手を選ぶ。

 でも何回読んでもここでいきなりコンクリート塊でキリウを殴るジュンがキチガイすぎる。

71

 ユコの思い出回。絵的に好き。

 キリウはかなり殺伐とした世界観で生きてて、この街で生きていくにはユコにもそれが必要だと思っていた。ただ、自分しか頼る者のいない幼いユコにそれを言うことの重さは解っていなかった。

 オヤっさんが脱サラってのは適当。オヤっさんが嘘を言ったのかもしれないし、キリウが出鱈目を言ったのかもしれないし、ユコが間違って覚えているのかもしれない。

72

 ゲーセン回。屋上で喋ってるのは23話の肘女子と36話のネコ女。

 謎の教育委員会というか、日陰者街の教育制度を立て直そうとしている謎の団体の話は50話とか62話にも出てきた。本筋には一切絡まないけど、どのみちいつかはこの街もキリウの居場所じゃなくなってたんだろうな、という感じはする。

73

 キチガイ弟お散歩回。冒頭のポエムはジュンとコランダミーのファーストコンタクト。

 キリウはしばらくブラックボックスをかぶっていたら、電波の浴びすぎで体調が悪かったのが良くなって、さすがに何かおかしいんじゃないかと気付いた。電波が強いと、自分が何をやっているのかわからなくなる。

74

 キチガイ弟さよなら回。弟はやっぱり電波塔が好き。

 世界の果てが無いのは、観測と同時に地形が生成されるから。地味に「魔法で先をサーチし続けた」のがまずくて、これのせいで地形が生成されまくって世界の寿命が縮んでる。164話のミシマリの「あんなに遠いところを、いったい誰がどうやって観測したんだろう?」の答え。しかも負の座標方面だったから、無効な地形が生成されまくったのがすごく無駄。

 悪魔はだいたい1000年弱でおかしくなる。命というか、アクターとして保持してる各種のカウンタがオーバーフローを起こしまくって、ガチャガチャになってしまうのがだいたいそれくらい。だから人間じゃなくても、正規の生き物はみんな1000年くらいが限界。キリウだけは庭師が混ざってるから大丈夫。

75

 寝起きドッキリ回。裸足でがれきの上を歩けるキリウ。

 悪魔は、ジュンに「生きてますかー?」って聞いて「死んでますー」って言われたこと (41話) に今更気付いてブチ切れてる。魔法で瞬間移動できるので、どこにでも現れられる。

 キリウの悪魔への当たりの強さが酷い。たまに妙に気難しいというか、馴れ馴れしく近寄ってくる奴が嫌い。思春期だからかもしれない。反面、向こうから寄ってこないような人には自分から寄っていく。

76

 ゼロとイチに溶ける回。

 ジュンが蹴っ飛ばしたのは、境界外に落ちたものを回収するモジュール (77話)。地下にすり抜けた後、回収されなかったせいで、死んだときの処理が正規のシーケンスで行われなかった。おかげでコランダミーの持ち主から解除されなくて (163話)、のちにキリウを面倒に巻き込む。が、それが無かったらキリウはコランダミーに出会えなかった。

 べつに電波塔以外から落ちて死んでも、悪魔はどこにでも現れてキリウを連れてきただろうから、キリウに関して言えば死に場所はあまり関係ない。電波塔を選んだせいで境界外に落ちたけど。

77

 世界の真ん中再び回。座標の数値はいったい何進数なのやら。

 エーテルの抵抗うんぬんのバグは、のちに#2と#3の間で修正されてる。彼女の姿は、彼女がテストから聞いた『庭師』という言葉から出た心象風景。

78

 ユコがキリウを水洗いする回。学校さぼり。

 弱味を見せられるというか、剥き出しの感情をぶつけても受け入れてくれる人がいるから、この頃のキリウは素直。

79

 友達の友達同士回。二人は微妙に似てる。めちゃくちゃ周りに迷惑かけてるけど、この街にいる時点で周りもほぼクズだから大丈夫。

 ユコは心の底ではどうあれ弟を悪くは言わないし思わないようにしてる。ユコにはキリウのことを気兼ねなく話せる知人が少ない。ユコにとっての暴力は一応趣味なのに、ここで本当にブチ切れてルヅを殴ったせいで、何かがおかしくなった。

 ルヅは弟のことなんか本当はどうでもいい。動物に暴力振るうわ煙草ポイ捨てるわで、ものすごくわざとらしい。「一瞬の思い出」のくだりは自虐が入ってる。

80

 白い煙草のルヅ回。マッピーはマッポ。

 海はともかく、宇宙は辞書データ上にしか存在しない。ここまでたびたび出てきた「辞書データ上にしか存在しない」というのは、箱庭を作った側の人の世界にあったものが、箱庭の中には無いにもかかわらず、単語や概念としてだけ存在してる状態。電波が弱いと、地上の住人もそういうことを考えてしまう。が、そこらへんの話ってどこかで書いたと思ってたけど、今読み返したら202話とか204話あたりで仄めかしてただけだった。ダメじゃん。

 「なんで白いの?」はキリウのつもりで書いたけど、気色悪いのでぼかしてしまった。

81

 白い虫に食われる回。サブタイトルが『遊戯王GX』アニメ1期のOPなのが謎。せいいっぱいハレルーヤ。

 直球で病んでいる。もともと庭師は白い蝶々だったのに、キリウに見えているのが別の虫なのは、庭師だけのものじゃなくてキリウ自身の要素も混ざってるから。キリウは自分が好きじゃないので白い虫が気持ち悪く見える。特に#1では白い虫を完全に異物だと認識していたうえ、この時は極度に自己嫌悪していたのでこんなことになった。

 書いててものすごく楽しかった回。

82

 ユコやっちまった回。すいません、モブ兄弟の口調が『鉄コン筋クリート』の朝夜兄弟にしか見えなくて辛かったので少し修正してしまいました。なんであんな口調にしたの。

 ユコはもともと夜な夜な暴れてたけど、ルヅのせいで荒れて雑になってて狩られてしまった。暴力が目的じゃなくて手段になってしまったから。やたらと痛い目に遇ってるのは、数週間入院させたかったからであって、筆者の趣味ではない。

83

 ユコの夢回。本音をうまく言えないキャラだから、こういう書き方しかできなかった。

 ユコはモノグロが好き。電波が強い街だったら、非正規の生物であるモノグロに興味は持たなかったかもしれない。「あなたたちは一瞬の思い出にすぎないですか?」は、79話のルヅの自虐がちゃんと伝わってたから複数形。

 #2にも何回か出てくるけど、夢の中で医者と話すのはだいたい映画版『フィルス』のイメージ。原作にもどっかしら影響受けてるはず。

84

 麻酔で見た幻覚回。

 家出少女のユコにユコって名前をつけたのはキリウ。だからユコにとっては、どうしてもキリウは親。#1は本筋を除いたら、永遠の少年と関わったせいで人生が狂った人たちの話かもしれない。

 青い血のキリウは49話の「そこで青い血が出るってことなのかもしんないけど」から。ユコは真面目だから、理解できないものを適当なところで受け入れるのが本当は苦手だった。

85

 夕暮れ散歩回。むずがゆいサブタイトル。

 キリウはもともとユコを放ったらかしてた負い目があって借金取りをやめたので、戻るのが少し気まずい。180話でもう少し書いてる。

 ユコの暴力は手段じゃなくて目的。たまたま有害な人をボコることが多いから結果的に誰かを助けるけど、それは暴力を振るう体のいい理由があることで、ユコの内心のまともな部分が少しだけラクだから。

86

 仕事仲間だったルヅとキリウの話回。借金取りの説明。

 借金取りは日陰者街に限ったものじゃなくて、いろいろルーズな人が多いこの世界ではわりと一般的な職業。無法地帯住まいのルヅとキリウが他所でどんな邪悪な所業をしていたかはお察し。

 キリウが急にお金を必要とし始めた理由はユコ。主に学費。キリウには、ユコの親っぽい立場になってしまった自覚そのものはあって、でもそのせいで対等になれないのが嫌で、友達だと言ってるところがあった。

 読み返して思い出したけど、ショットガンでアナーキーしてディスコードがエレクトリカルバーンってのは『Borderlands2』のメクロマンサー。なんでだよ。

87

 ルヅがユコを殺しに来る回。つらぬけNothing personal。

 ルヅは特に街中で仕事する時は本当に雑というかやる気が無いし、二束三文で引き受ける。たぶん、この街で人を殺しても殺したことにはならないと思ってる。モノグロに赤い血は流れてないから、トランが浸かってたのは他人の血。

 これだけは本編中の描写で伝わっててほしいと願ってるけど、ルヅもユコもサディストではない。ユコは広義のマゾヒストで、ルヅは痛いのは嫌い。今読むと、オッサンが女子高生を殺す構図でも嫌な感じにならないように、けっこう気を遣って書いてるように見える。

88

 病院の待合室でお喋り回。

 キリウが制服を買ってきたのは、血まみれになった前のを捨てたから。この街の学校はみんなすぐ制服を壊すから、採寸とかしないで普通に買えるイメージ。セーラー服は、海と縁遠いこの地域では、概念だけ降ってきてる。

 キリウとルヅの間のことはユコとの間に比べてあんまり書いてないけど、磁石にされかけても縁を切れなかったような心持ちを一言で表したくて、「憧れたが最後諦めきれず」と書いた。年上の友達。

89

 バッティングセンター回。イメージはたぶん『アウトレイジ ビヨンド』。

 この時もう、キリウはルヅがユコを殺したことには気づいてる。だからカステラ食べない。でも捨ててしまいたいとも思えない。

 オヤっさんの書類上の子供はキリウとユコ以外にもたくさんいた。実際に家族ぐるみの付き合いをするのはあまり一般的じゃない。キリウに勝負をしかけたユコはたぶん反抗期だった。でもそういうのを態度に出せるタイプではないし、キリウを友達だと思い込んでいるので、あまり分かりやすい形では発露しなかった。

 なぜかモノポリーはたびたび出てくる。使われてる地名は作中の人物には一切分からない。二人モノポリーは面白くないものの象徴として何回か使ったけど、ここは一人だからもっと切実。

90

 キリウがルヅをブチ撒ける回。ショットガン大好き。

 キリウが自分の意思で身体の中のゼロとイチを使ってる。よっぽど頭の中をかき乱されて致命傷を負わないとできない。ルヅが言ってる「人差し指から」のくだりはユコのこと。ルヅはユコに喧嘩で勝てない。

 ルヅはキリウ含めて本当にみんな死ねばいいと思ってるし、自分も死ねばいいと思ってる。自分から死ぬタイプじゃないから生きてただけ。

91

 ユコの部屋に勝手に入るモリの回。ユコの部屋がおかしいのは、ユコがおかしいから。

 爆弾絡みで「虚飾にまみれた自分をもう一つの人格でもって壊す」的なのは何回か書いたけど、思いっきり『ファイト・クラブ』。好きなもの無節操にネタにするのほんと酷い。

 モリは本当に何考えてるんだかわからないキャラにした。何考えてるんだかわからないなりに生きてる。でも日陰者街にはよくいるタイプ。というか、ユコとルヅがこの街の住人にしては素直すぎるから、一般的な住人のひとりとして出したかった。

92

 未成年者喫煙回。もうやりたい放題。

 #1でときどきキリウが電波塔を壊そうとしてるのは、電波のせいで頭がおかしくなってると思ってるから。黒い箱をかぶると電波が届かなくなるので、過剰な電波が相殺されるときに出てくる白い虫が一時的に消える。

93

 喪服美少女回。喪服美少女を書きたかっただけ。

 喋ってるのはオヤっさんの孫夫婦。「オヤジ」はオヤっさんの息子で、作中に書けなかったけどめっちゃドラ息子。オヤっさんは、家族とか全部捨てて日陰者街に隠居していた。キリウがユコを拾ってきたときオヤっさんが何も言わなかった (180話) のは、それも少しある。

94

 音楽スタジオでお喋り回。ブラックボックスが廃棄されてる。

 オヤっさんは作中に出てきただけでアメ屋・バッティングセンター・音楽スタジオをやっている。死神と契約したからか、何をやってもそこそこうまくいって、飽きるたびに商売を変えてるらしい。

 今読むと微妙に分かりにくいんだけど、クラリネット野郎は92話に出てきた監視バイトの後任者。やっぱり普通の人がやると電波のせいで身体への負担が大きいので、片頭痛になってしまった。

 

死に設定たち

本筋に関係無いし、知らなくてもまったく支障は無い。

ネット

 この世界にはネットがある。ラジアントネットといって、線路と一緒に回線が引かれてる。世界が広すぎるから、応答が無いことを前提とした設計になってて、あんまり離れた路線同士だと通信できない。

ナポポリ=タタン

 6話に名前が出てきた料理研究家。

 元コスプレイヤー。料理ブロガーに転向したことで人気を博して、子供向け番組でナポリタンのかぶりものをして料理コーナーを受け持つまでになった。が、そのときネットで過去のきわどいコスプレ写真が物議をかもして、そのせいではないが番組も半年で終わってしまった。ブログはときどきコスプレ写真を上げれば過去を知らない読者から「迷走してる」「調子乗ってる」だの言われ、料理記事を上げればコスプレイヤー時代からのファンからネチョネチョしたコメントがつき、大衆人気はアップしても局地的にはクソみたいな状態だった。

 トマトケチャップのオーバードーズによって自死。享年27歳。

サイバーマリモネット

 57話, 65話, 175話に名前が出てきたバンド。#1の時期はだんだん知名度が上がってきていた頃。

 音楽性の中心はメーソン/メーランきょうだいのシンセで、リーダーはメーソン。ボーカルでフロントマンのポピ・アレキサンダル氏は若者のカリスマだが、バンドにはインスト曲も多かったので専ら踊っていた。ベーシストは名前が出てこない。リズムは打ち込みなのでドラムはいない。

 メーソンがバンド名義の楽曲を日刊虚言プランターに投稿していた疑惑がある。日刊虚言プランターでやたらと流れたことをきっかけに存在感を増してゆき、そのうち映画タイアップのラブソングでヒットし、一時はヒットチャートの常連になる。

 後年、顔がキモイという批判をずっと気にしていたメーソンが整形中毒に陥ったことをメーランがネタにしたのがきっかけで不仲となり、解散した。