第十二章 デイ・サレンダー
空が黒の暁が染め上げられた頃 ペリーは家を出た
淡く 不気味に光る地図を渡された
何とも形容しがたい材質の地図である
「『元気でな…おっちゃん」』
娘の言葉が 耳の奥に残った
……………
娘の言う餓鬼どもは 西の山の集落からやってくるのだという
「殺さねば」
悪鬼断絶を誓った男の 堅い決意である
一面赤く 月が照らし返す道々を進んだ
何処其処も一様な風景に 嫌気がさしてきた
鈴虫の美しい音色も
梟の囀ずりも なにも 聞こえない
唯々 死の世界が広がるのみ
屍山血河の 修羅の道
男は一人 歩いてゆく