第六章 ボイル・インフェルノ

畦道を抜け 丘に出た途端に

辺り一面に 霧が立ち込め始めた

視界が遮られ 5フィートから先は もう何も見えない

 

ザッ ザッ ザッ

(今度は一体 何だ)

ペリーの周りを 小さな黒い影が取り囲んだ

霧のせいで視認は難しかったが 大きさは大体2フィート程度だろうか

手足があるように見える

 

「貴様らは何者だ」

黒い影達に 問いかけた

 

「罪人(つみひと)」

「つみひとだと?」

「熱湯(ねつゆ)」

「少しは分かるように喋れ」

ペリーはその内一体に向かって 高速でナタをふりおろした

 

ドカッ

 

南瓜が砕けたような 鈍い音が響き渡り 小柄な影は一撃で昏倒

脳漿を撒き散らし 即死した

 

死体は 皮膚が赤く 全体が焼け爛れ

眼球がパンパンに腫れ上がっていた

 

「貴様ら 喰屍鬼(グール)か」

ペリーの神速の刃が 次々と喰屍鬼を屠っていく

 

最後の喰屍鬼が無様に 膝から地面に崩れ落ちると

ペリーは自らの髪を 片手で掻き上げると こう言い放った

 

「頭(ボス)を潰す」

両手にナタを持ち 屍を踏み越えながら

西洋の鬼が 歩きだした