ナツメグレポート p.1
[※注意] ナツメグは食べ過ぎると肝臓障害を起こします。この記事を真似しないでください。
ナツメグをいっぱい食べようと思った。ネット掲示板にレシピが書いてあったので、ナツメグ入りチャイを作ってみた。牛乳の油分にナツメグの有効成分を煮出せるらしい。
材料
- ナツメグ粉末 ... 1~数g
- 紅茶のティーバッグ ... 1個
- 水 ... コップ1杯
- 牛乳 ... コップ1杯
スーパーで購入したエスビーのナツメグ1瓶 (15g) と、たまたま家にあった紅茶のティーバッグと牛乳を使った。紅茶の葉は普通のものじゃなくて、インドあたりからの輸入物だった。というか『Chai』って書いてあって、かなり香辛料くさかった。
参考にした掲示板の書き込みでは、ティーバッグじゃなくて普通の茶葉をティースプーン2~3杯分使ってたけど、普段紅茶飲まないから何をどれくらい使えばいいかわからなかった。
後から知ったけど、ちゃんとしたチャイは砂糖をドバドバ入れるらしい。
方法
- 紅茶を作る
- 鍋に1の紅茶、牛乳、ナツメグを入れて火にかける
- 沸騰したら火を弱めて、吹きこぼれないように2分くらい煮る
- 茶漉しでコップに移してできあがり
ナツメグの量は、鍋を秤に乗せて直接振り入れて計測。しかし大雑把な電子秤を使ったせいで、実際どれだけ入れたか分からなかった。明らかに1g以上入れたにも関わらず、表示が0gのままだったので、この時点では1gくらい入れたと思い込んで続行。
なお後日、最小表示0.1gの電子秤を買ってきてナツメグの残量を計測したところ、15g中9.5gしか残ってなかった。ということは、実際に使用した量は5.5gだった模様。ネットで他にナツメグを食った人の報告を読むと、5g以上経口摂取するとヤバイという話が多いような……まあ、煮出してるからたぶん大丈夫 (棒)。
できあがったはいいけど、見た目は完全に汚いミルクティーだった。コップに茶漉しで注いで……と言っても、ナツメグは茶葉よりずっと細かいので、カスが残り放題だった。というか明らかに牛乳以外の脂肪分が液面に浮いてた。
結果
作った後で気づいたけど、この分量だとコップ2杯分できる!! しかしナツメグの摂取量が大事なので、全部飲むしかなかった。紅茶を嗜むような人間ではなかったので、熱いコップに氷を放り込んで冷まして飲んだ。氷の上に乗った脂肪分が白く固まるのが見えた。
もう本当にマズかった。ただでさえ強烈なナツメグのニオイのせいでマズイのに、変に冷やしたもんだからめちゃくちゃ気持ち悪くて、心を無にして一気飲みした。
以下レポート。
- 16時頃
- 一気飲み。数時間はなんともない。動悸がしたのはクソまずいもの飲んだからだと思う。
- 20時頃
- 約4時間経過。フワフワしてくる。体と脳の認識との間にタイムラグが出たようになって、視界が不自然に滑ってびっくりした。謎のテクノらしき音楽が頭の中で鳴っていた。光が眩しく感じる。
- 21時50分
- 約6時間経過。フラフラして立ちくらみがかなりひどかった。頭がアフォになった。スマホの操作が困難で、普段使ってるアプリの画面が見慣れない画面のように見えて本気で不思議だったり、画面のボタンが大きく感じたり、思考がブチブチ途切れるため文章を書くのに手こずった。何かを確認しようとすると、何を何のために調べてるのかその間にどんどん忘れていた。
- 22時03分
- イヤホンで音楽を聴くとかなり気分が良かった。普段よりずっと音の左右のレンジが広くなったような感じがして、音の隅というか音響のカドみたいなものがガラスみたい(?)に聴こえるようになっていた。音が頭のど真ん中から響いてるように聴こえていて、うるさい曲を聴くと頭の中心からドカドカした。全体的に音の解像度みたいなものが上がってる感じがした。普段は聴こえないフィルターの変化が感じられたり、ボーカルのピッチの変化とかが見えるようだった。何より、よく知ってるはずの曲が新鮮に聴こえるのが楽しかった。間奏が普段より長く感じたり、当時よく聴いてた曲が3倍くらいカッコ良く聴こえた。たぶん、曲の先を考えるより前に曲の方が追いつくくらい脳の回転数が落ちてたからだと思う。
- 22時36分
- 頭で考えるのが遅くなったので相対的により速く体が動いて、しかも重さに反して関節のネジが緩んだように動きやすいが、相変わらずフラフラするし立ちくらみがスゴイ。引き続き音のカドは尖っている。普段は聴こえないようなハモリがよく聴こえる。音のパンニングがかなり強調されて聴こえる。何回も聴いてる曲でも新しい発見があって凄い。音が頭の中で鳴ってるので、音色によってはかなりくすぐったい。いわゆる立体音響みたいに聴こえる。
- 23時18分
- 約7時間経過。時間の経過が遅く感じられる。口の中が乾いたり鼻が詰まって感じたり、粘膜が乾いているらしい。体が重く感じるのに、実際動かすとかなり軽いのは継続。曲のテンポがわずかに揺れて聴こえる。
- 翌0時09分
- 約8時間経過。目の粘膜が乾いてきた。水ガブ飲み。
- 0時43分
- まだふらつく。頭の中がザワザワしていっぱいになって、何もない何かにリソースを食ってるみたいになっていた。皮膚もザワザワしてスネの肉とかが熱く感じた。フラフラして何も考えられないし、眠いので寝た。
- 8時19分
- 約16時間経過。まだ抜けてなくて、関節が緩いのに体が重い。頭がパンパンに感じる。口とか鼻の粘膜が乾いている。が、音の解像度が高くて頭の真ん中から音が聴こえるのも継続。
- 12時頃
- 約20時間経過。まだフラフラでアフォのまま。人の話が頭からすぐ抜ける。
- 16時頃
- 約24時間経過。やっと抜けた感じでアフォが治った。音の聴こえ方も戻った。
とりあえず明らかに大変なことになった。実際に身体に起きたことを素人がまとめると以下。
- フラフラする。立ちくらみがひどく、体が非常に重く感じる。
- 関節が緩む。体が重く感じるくせに、実際に動かしてみるとすごい勢いで動く。
- 聴覚が変化する。音の解像度が上がって音楽が克明に聴こえるようになる。
- なんとなく眩しい。瞳孔が開いてたのかもしれない。
- アフォになる。脳の回転率が落ちるし、短期記憶的なものがパーになってインプット・アウトプットに支障。これの副次的な作用として、音楽が新鮮に聴こえるようになるんだと思う。
- 口・鼻・目などの粘膜が乾く。水分摂る摂らないに関わらず乾きまくる。
- 効果時間が長い。次の日は外に出ない方が良い。
聞きかじった知識だけど、いわゆる抗コリン作用っぽい現象がズラリ。この他にずっと動悸がしてたような気がするが、メモに書いてなかったので微妙。幻覚とかは見えてなかったから大丈夫!
感想
やたら長い効果時間と、度を超した立ちくらみはともかく、アホアホ感と聴覚の変化は新鮮だった。個人的には、3日くらい暇だったらもう1回やりたいかもだけど、本当に味が最悪なので気が引ける。ナツメグの精油を舐めたら、もっと効率的に同じような感じになるかな?